動画コンテナと動画ファイルって何が違うの?
動画編集を始めたばかりの初心者の方の多くが、”動画ファイルと動画コンテナって違うものなのか?”といった疑問を持たれるのではないかと思います。
動画コンテナとは、映像のデータと音声のデータを保存するためのファイル形式(ファイルフォーマット)の事です。
ですので、大きなカテゴリーで考えると、動画ファイルと動画コンテナは同じものだと考えて問題ありません。
ただ、動画ファイルと単にいう場合と、動画コンテナという場合には、少しだけ意味合いが異なるので注意が必要です。
動画コンテナはエンコード時の動画ファイルを指す言葉
動画コンテナとは、正確には、動画に必要なデータを入れるための「入れ物」という意味で、多くの場合、動画編集ソフトで映像と音声のデータをエンコードする時の動画ファイルのファイル形式の事を指して使われる言葉です。
例えば、インターネット上からパブリックドメインの動画ファイルや、フリー素材の動画ファイルをダウンロードする際に、”動画ファイルをダウンロードする”という言い方はしますが、”動画コンテナをダウンロードする”といった言い方はしません。
※ エンコード時には、エンコーダーで動画ファイル形式を選択すれば良いだけなので、「入れ物」である動画コンテナをダウンロードする必要はありません。
ですので、動画ファイルと動画コンテナは、同じ意味合いの言葉ではありますが、どういった時に使う言葉なのかという違いがあります。
もし、誰かと一緒に動画編集の作業を行うのであれば、動画ファイルと動画コンテナの言葉の使い分けには注意した方が良いかもしれません。
動画ファイル(動画コンテナ)に入れられるデータ
前回の記事で、動画ファイルには、映像と音声のデータを保存すると説明しましたが、正確には、動画ファイル(動画コンテナ)には映像と音声のデータ以外にもメタデータと呼ばれるものを保存する事が出来ます。
動画ファイルにおけるメタデータには以下のものがあります。
- 動画のタイトル(動画名)
- 動画の撮影者情報(製作者情報)
- キーワード
- 評価
また、こうしたメタデータ以外にも、動画コンテナには、Chapter ごとに映像を区切るデータや、字幕ファイルを読み込むためのデータなどを入れる事が出来ます。
ただ、これらのデータを入れられるかどうかは、動画ファイル形式の種類によって決まる部分があり、動画ファイル形式によっては、字幕に関するデータを入れる事が出来ません。
ですので、動画ファイルへエンコードする際には、どの動画コンテナならエンコードしたいデータを格納する事が出来るのかについても注意を払い、エンコードする動画コンテナを選択するようにしましょう。